勃起不全(ED)と早漏

 

 勃起不全(ED)の治療はバイアグラの出現前はとても難しく、まず原因究明のためにいろいろな検査を行っていました。切手テスト(就寝中の勃起の有無を確認するための検査)、パパベリンテスト(薬を陰茎に注射して勃起状態を検査する)などなど。それがバイアグラ出現後は、取り敢えずバイアグラを処方し、効果があるかどうかの確認が治療兼検査になってきました。確かにバイアグラはよく効きますので、現在はもっぱらEDの治療はこの薬に頼ることになりましたが、中には十分な効果が期待できない場合もあります。バイアグラは陰茎の動脈を拡張させて半ば強制的に血液を陰茎の海綿体に流入させることにより、勃起状態を作ります。従って血管、神経に問題がない場合はとてもよく効きますが、血管が細くなっていて血流が増えない場合(陰茎動脈の動脈硬化など)、糖尿病や前立腺の手術で勃起神経に障害がある場合、陰茎海綿体に問題がある場合などはバイアグラの効果は期待できません。
 また内服する上での副作用に若干注意する必要があります。心筋梗塞や狭心症で治療を受けている場合は、特に注意が必要です。死亡に至る場合もありますのでそのような方は、必ず医師の診察の上処方を受けるようにして下さい。
 今はバイアグラとレビトラの2種類の薬が使用できます。2つの薬はほとんど効果に差はありませんが、レビトラの方が効果の発現が若干早く、食事の影響が受けにくい様です。

 早漏(premature ejaculation)とは膣内に挿入するとまもなく射精が生じる現象で、その定義は明確には決まってませんが、だいたい平均1分以内の場合を言うようです。なかには完全に挿入することが出来ないまま射精を生じ、不妊症の原因になることもあります。とにかく男性にとっては深刻な問題であり、また他人には相談しにくい症状で、自分で悩まれている方がほとんどではないでしょうか。
 射精のメカニズムは簡単に説明しますと、陰茎からの刺激が脳に伝わり射精中枢を刺激する事により生じます。 従って陰茎からの刺激が強かったり、また射精中枢が刺激されやすい状態の場合に早漏の現象が生じます。
  最近ではSSRIという抗うつ剤が早漏に対して有効である報告がなされており、実に75%程の有効率といわれています。治療前の射精までの時間が平均1分だったのが平均4分に改善されています。
 当クリニックではこのSSRIによる治療を行います。内服方法は、最初の4週間は1日1回服用し、その後は性行為の3−4時間前だけに服用します。保険外診療になります。